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香村版ウィザード・映画 『劇場版 仮面ライダーウィザード in Magic Land』:感想

2014-06-26

【全体の印象】
ストーリー○
アクション△
アクションが物足りなかったけれど全体のまとまりがよく、一つの映画としてそれなりに見られるものになっていました。
特筆すべきはウィザードの番外編として良くできている点です。
ウィザード本編を見ていることが前提になっているので、ウィザードとしては違和感がありません。
むしろウィザードを語る上で重要なファクターと言えるでしょう。
本編とは全く関係のない多くの平成ライダーの劇場版と違い、ウィザード好きなら必見の内容になっています。

■蹴りと魔法のファンタジー
・劇場版の舞台は謎の金色の魔法使い・ソーサラーの儀式によって、誰もが魔法を使える世界に書き換えられてしまったパラレルワールドです。劇場版だけあって予算があるので景気良く魔法が出てきて、ファンタジー色がだいぶ増しています。
重要な設定として「魔力が通貨になっている」という設定が出てくるのですが、これが舞台装置として雰囲気が出ていて良かったです。
作中ではコンビニで電子カードをかざして支払いを済ませるような感覚で、指輪をかざして魔力を支払っています。
かざして認証するウィザードのベルトのギミックとも一致していて、ビジュアル面で世界観がしっかりしてる印象を受けました。
単純に見ていて楽しいというのは良いことです。
「ライダーのストーリーパートだから…」と投げやりにならずに映画として仕上げようという意欲を感じました。

■香村アレンジの登場人物
・劇場版の脚本は本編のシリーズ構成のきださんではなく、副シリーズ構成の香村さんです。
仁藤や瞬平も出てくるのですが、パラレルワールドなので晴人とコヨミ以外の登場人物は別人扱いです。
その設定を利用してか、本編ではいないほうがマシな状態だった瞬平たちに存在感があります。
瞬平は性格は依然甘いものの、自分の価値観で動く正義感のある青年として描かれ、凛子はメイジに変身してファントムと戦い、警察官としての職分を果たす一方、晴人が追われたときには自分の感覚を信じて味方するなど本編の設定を流用しつつも香村さんの独自解釈で描かれていました。
ある意味では本編を最後まで見終わってから見て良かったと思います。
途中で劇場版を見ていたら、「本編の瞬平と凛子はどうしてこうなっちゃったのかなぁ」と引きずっていたでしょう。

・香村さんのイチオシの仁藤はもちろん大活躍です。
周りに流されないマイペースな持ち味を活かして、異邦人である晴人とは異なるパラレルワールド側の住人として状況を分析して、ときには独自の目的のために動く、狂言回しとして重要な役回りを担っていました。
かなり美味しい役回りなのですが、重要なところは晴人に譲っているので目立ち過ぎる感じはありませんでした。
バランスのとれた配分に正直驚きました。香村さんのことを誤解していたようです。

■晴人とコヨミ
・劇場版の主役はコヨミだと思います。
誰もが魔法使いの世界なのに魔法が使えない孤独な存在。
コヨミの対となるゲストキャラと対話させることでコヨミの心境が描いていました。
コヨミにとっての晴人がどれだけ心の支えになっているかを描き、後にコヨミが晴人を支えようとする描写を入れてドラマチックに仕立ててあります。
コヨミが絶望しないから晴人も絶望しなかったのだとわかる良い流れでした。

・晴人はヒーローとしての役割とコヨミのパートナーとして描かれるに留まっています。
個人的には晴人のほうが好きなので残念な気持ちもありました。
誰もがメイジに変身してファントムと戦える世界で晴人が何を思うのか、それも面白い題材になったと思います。
実際の劇場版では早々に「この世界は何かおかしい」と問題意識に駆られて動き出したので、その設定はあっさり流されてしまいました。
自分が戦う必要のない世界で晴人は何をするのか、そんなアナザー版も見てみたかったです。


【残念な点】
■一部の魔法関連の設定
・全体的にストーリー優先でところどころ飛躍したところはありましたが、全体としては無理のない構成です。
ただ魔法関連の設定はところどころ無理がありました。
魔法をベースにした世界観がよくできていた分、魔法関連の粗が気になりました。

・具体的には魔法使いの住む居城に忍び込むシーンです。
「スモール」を使ってからガルーダに乗ってあっさり潜入できたり、中に入ってからは「ドレスアップ」で警備に化けて素通りできたりしたのが不思議でした。
その前に一般市民でさえ「ビッグ」を使っていたのに、厳重な警備のはずの王宮でスモールやドレスアップが通じるというのは違和感があります。
晴人しか使えない魔法もある、という点の説明を入れておいてほしかったです。
ストーリー上でも、「晴人は魔法が使えるからみんなと打ち解けられるのに、コヨミはそうはいかない」という流れを作っておくことには意味があったと思います。

■ファントム
・「魔法使いの世界」ということでファントムの存在感は全くありません。
雑魚ファントムは瞬平たちのメイジのかませ犬にされ、ソラたち三幹部は街のチンピラABCみたいな存在として子供を襲って、ウィザードに瞬殺されてしまいます。
ラスボスも一応ファントムなのですが、ちらっと見せるだけで一回も怪人形態で戦わないうちにソーサラーに変身してしまいます。
劇場版でよくある再生怪人軍団も一切出ません。
劇場版のクオリティで戦うファントムが見たい人には全くオススメできません。
魔法使いの世界なので、そこはすっぱり割り切るしかないようです。


【アクション】
■魔法使いとしてのウィザード
・ストーリーのほうでも触れましたが、予算のおかげで魔法がたくさん使えます。これはアクションでも同様です。
格闘戦や剣戟の間に魔法を挟んだり、魔法を魔法で相殺したりと、フルに設定を活かしたウィザードが見られます。
本編でほぼ無敵だった「リキッド」が「ヒート」の熱攻撃で破られたのは衝撃的でした。
中でもラストの劇場版オリジナル魔法を使うシーンと冒頭の「バインド」がお気に入りです。
ビルから落とされたウィザードがとっさにバインドで自分を固定して、反動をつけてビルに戻るシーンはかっこよかったです。

■ストーリー重視
・劇場版のアクションは良くも悪くもストーリーの一部として組み込まれています。
戦う流れはしっかりしています。
戦う動機と目的もはっきりしていて、アクションシーンに唐突さがありません。
ストーリーを重視して見る分には、戦うヒーローとしての存在感を発揮しながらも物語の邪魔にならず、適度な具合です。

・反面、一つの一つのボリュームは短く、格闘戦らしい格闘戦は全部で20分もありません。
見せ場になるウィザードvsソーサラーの決戦もあっさりで、劇場版オリジナル形態のインフィニティ・オールドラゴンも驚くほど突然出てきて、あっという間に終わってしまいます。
2回も負けてるのにフレイム→フレイムドラゴン→インフィニティと段階を踏むのはストーリー的にも不自然です。
アクション目的で見るのは全くオススメできません。
唯一の見どころは前述の魔法を活かしたアクションです。


【総合感想】
■ストーリーか、魔法が好きなら必見
・ウィザードの1つのエピソードとしての完成度が高く、予算のおかげで魔法の描写も充実しています。
ウィザード本編のストーリーや魔法というアクションギミックが好きな人なら絶対見たほうが良いと思います。

・反面、この2点に力を注いだ分、通常の劇場版ライダーの定番の派手なアクションや敵は少なめです。
「ストーリーは興味ないけど、凝った敵デザインや爆発とか派手なアクションが見たい」という人には物足りないと思います。

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